良性の脳腫瘍とは

診察室

聴神経腫瘍とは、正確には前庭神経鞘腫(vestibular schwannoma)と言います。 聴神経腫瘍は、ほとんどの場合で良性の脳腫瘍であり、脳腫瘍の7-10%を占めるとされています。この腫瘍は、神経の圧迫や破壊をすることがあり、そのことが原因でめまいや難聴、耳鳴りなどの症状を発症します。主要が大きくなるスピードはゆっくりであり、何年もかけて大きくなってきていることが多いです。そのため、症状に気づく人が少なく、気づいた時には大きくなっていることが多いです。腫瘍が大きくなってしまうと、顔面神経麻痺(運動障害)や顔面のけいれん、知覚麻痺などを生じてしまうことがあります。また、脳を圧迫することによって、歩行障害や意識障害などを生じることもあるので、注意が必要です。

聴神経腫瘍の治療は、多くの場合は経過観察をして様子を見ます。その理由は、何もしなくても腫瘍が小さくなってしまうことが多いからです。年に1、2度検査をする必要があり、多くの場合は10年以上経過観察を行います。 経過観察をして、以上に大きくなってしまった場合は、腫瘍を取り除く治療を行います。 聴神経腫瘍の治療法の一つに手術療法があります。手術をすることにより、直接腫瘍を取り除くことで治療を行います。手術の目的は、脳機能を保存する目的などもあり、かなり大きな腫瘍の場合に行います。 その他の聴神経腫瘍の治療法には、放射線治療があります。ガンマナイフやサイバーナイフなどの特殊な装置を使って行います。ガンマナイフの場合は、放射線を、腫瘍の部分に集中して照射することによって治療します。この放射線による治療は、副作用などが少なく、身体への負荷も少ないので、多くの場合で行われています。